2021年度の事業成果
Results
当連合会では令和3年度に、東京都及び会員市町村等から調査・測量設計業務を25件受注しました。このうち、主な事業4件をご紹介します。
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実施主体 東京都 地区名 都内5土地改良区 受託件名 土地改良区複式簿記会計移行支援委託 補助事業区分 都単 事業概要 土地改良区は、土地改良法に基づき地域の農業者で組織する団体で、土地改良施設(取水堰や用水路など)の維持管理を行っています。平成30年度に土地改良法が改正され、土地改良区の決算関係書類について、令和4年度事業から複式会計簿記の採用が義務付けられました。
しかし、都内の5土地改良区には、会計制度の専門知識を有する職員がおらず、複式簿記会計への移行対応が難しい状況にあることから、会計ソフトの初期設定や会計諸規定の改正案の作成など、円滑な複式簿記会計への移行を支援しました。 -
実施主体 府中用水土地改良区 地区名 府中用水路(ふちゅうようすいろ) 受託件名 小規模土地改良事業
水路護岸改修実施設計委託補助事業区分 都単 事業概要 府中用水は多摩川左岸から水を取水し、国立市と府中市の農地約19haを灌漑する農業用水路です。この地域は市街化区域で宅地開発や区画整理などにより都市化が進み、農地や農業者の減少で水路の維持管理に苦慮しています。こうした中、農業用水路の一部区間では、護岸の陥没・倒壊による漏水が発生するなど、市民生活への影響も懸念されています。
そこで、国立市の区間において、農業用水の安定供給や地域環境の保全等、公共性の観点からも改修整備の必要性が高いことから、計画的に整備事業を実施するための実施設計を行いました。
【設計概要】水路改修:100m
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実施主体 神津島村 地区名 桑沢(くわざわ) 受託件名 農業水路等長寿命化・防災減災事業
農業用水施設機能診断委託補助事業区分 国庫 事業概要 桑沢地区は島の西部に位置し、特産作物のアシタバやレザーファンが栽培されています。農地のほとんどは傾斜地にあり、防風・防潮のための防風林に囲まれた狭小な畑です。地下水を汲み上げ農地に灌漑するための取水・排水施設、パイプラインが整備されていますが、この農業用水施設は昭和56年の整備後40年以上が経過し、配水施設建屋と配水管の劣化による漏水などが発生しています。
こうした状況を踏まえ、本農業用水施設の長寿命化を図るため、機能保全計画の作成と対策工事を実施するための機能診断を実施しました。
【設計概要】井戸:1か所、配水槽:1か所、パイプライン: 24.2km
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実施主体 青ヶ島村 地区名 向沢農業用水(むかいざわ) 受託件名 向沢農業用水施設整備工事現場監督員補助業務委託 補助事業区分 村単 事業概要 青ヶ島村は、東京から南へ358km、伊豆諸島の最南端に位置する、周囲9.4km、面積9.58㎢の楕円形をした小離島です。島の半分以上が二重式のカルデラで形成されており、世界的にも稀な地形が大きな特徴です。
本地区には、村内の限られた農地が集まっており、野菜の露地栽培や切葉の施設栽培等が行われています。農業用水施設の整備が遅れており、近年の施設栽培化の需要に十分対応できていないことが課題です。
このため、平成30年度に作成した基本設計に基づき、向沢貯水槽の設置に向け、管理農道整備の工事現場監督補助業務を行いました。
【設計概要】水槽設置:240㎥、管理道路:86m